2019年6月に保険診療下でのがん遺伝子パネル検査がスタートしました。
2023年1月現在、当院で行っている保険診療のがん遺伝子パネル検査は3種類あります。
どの検査が最適であるかは、担当医が患者さんの状態を診て判断します。
がんに関連した124遺伝子について、がん組織と血液の両方で調べます。この検査の特徴としては、二次的所見(遺伝的に生まれながらにして持つがんに関する遺伝子変化)についての結果も得ることができます。
がんに関連した324遺伝子について調べます。がん組織のみの検査で血液検査は必要ありません。この検査の特徴としては、NCCオンコパネルに比べて解析対象となる遺伝子が多いことと、TMB-highのコンパニオン診断の役割も有していることがあります。
TMB:Tumor Mutation Burden。腫瘍細胞に生じた遺伝子変異量のこと。
がんに関連した324遺伝子について調べます。血液を用いて実施します。この検査は、がん組織が採取できない、もしくは古くて検査には用いることができない場合に実施されます。
いずれの検査も56万円
患者負担割合は以下のとおりです。
受診希望の方は今受診されているかかりつけの先生に予約をご依頼ください。
指定された日時に「慶應義塾大学病院 セカンドオピニオン外来」にお越しください。
検査の説明と医師による診察を行います。
保険での検査が可能であれば、外来後に当院からかかりつけ医へ病理検体の準備を依頼します。次回の外来受診日までに、病理検体の確認を行います。
指定された日時に「慶應義塾大学病院 がん遺伝子外来」にお越しください。
検査について説明文書を用いて説明します。説明後、検査に同意される場合は同意書にご署名いただきます。
同意取得後に検査開始となります。当院より病理検体や血液を検査センターへ郵送し、がん遺伝子パネル検査を行います。
NCCオンコパネル・FoundationOne Liquid CDxがんゲノムプロファイルの場合は採血があります。
検査申し込み日より4~6週間後に、当院の担当医師からがん遺伝子パネル検査の結果説明と推奨治療の提示を行います。
推奨治療法は、がん遺伝子パネル検査の結果をもとに、担当医や病理医、バイオインフォマティシャンなどにより事前検討しています。